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Calder Reyes著『死荷重』の表紙

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死荷重

著者:Calder Reyes

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第1章 汚れなき木材

ジョセフ・モラレスが両足を舗道に下ろすより先に、バンガローの下から木材が飛び出した。木材はアスファルトをまともに打ち、一回転して、ディーゼルの靄の中を靴めがけて滑ってきた。ジョセフは脇へよけた。木材は覆面シボレーの後輪に当たって止まったが、その音は、木材を弾き出した力には不釣り合いなほど控えめだった。

「荷重側から退避」女が叫んだ。「チョーク線の向こうへ。急いで」

帆布の上着を着た男たちは、工具をその場に残して離れた。一人は両手のひらを上げ、足元ではなく構造物を見ながら後ずさった。その頭上では、ポーチを外されたバンガローが立ち往生した大通りの全幅を占め、一方の角は漆喰を削られて茶色い下張り紙が露出し、暗い戸口は道路から12フィートの高さに持ち上げられていた。高所作業車が、屋根の棟を越えたところで停電した電線のたるみを支えていた。各車のディーゼルはそれぞれ違う速さでアイドリングし、その振動が絶え間ない警告となってジョセフの足裏に伝わってきた。

女は赤い油圧ジャッキのそばに残っていた。色褪せた上着の肩の間に、きつく編んだ黒い三つ編みが垂れている。片方の作業靴の側面で路面を確かめると、コーンの列とバンガローの無荷重側の角との間にある細い帯を指した。腰の片側には白いチョークの筋が走り、むき出しの右手の指にも粉がついていた。ジョセフは女の顔を見るより先に、その手を見た。

「刑事だ」ジョセフは言った。

「家には関係ない。その通路を使うか、車のそばにいて」女の声は、張り上げずとも通った。「選べるのはあと10秒くらい」

ジョセフの背後で、マシュー・フリーマンが助手席のドアを閉め、作業員たちと、持ち上げられた電線と、人影のない大通りを見渡した。ネクタイは襟元から外していたが、まだ首には掛けたままで、結ばれていない帯がオーバーコートの下に垂れていた。「どちら側が落ちようとしている?」

「私が退避させている側」女はもう一度指した。「モーガン・フライ。パリセード構造物輸送。二人のどちらかが長いチョーク線を越えたら、私は骨組みから目を離して、その人を排除しなくてはならない。そうなれば全員の安全が損なわれる」

床根太の下で、乾いた破裂音がした。最初の音より小さかったが、より遠くまで伝わった。作業線沿いで一斉に顔が動いた。モーガンだけは振り向かなかった。その淡褐色の目は、露出した土台を横切り、その下の支保用木材まで続く白い線に据えられていた。線の上下は、もうつながっていなかった。その間には鉛筆一本の太さが入りそうだった。

ジョセフは女が示した通路へ入った。持ち上げられた戸口が頭上を過ぎ、その枠の中に空の部屋が見えた。室内の幅木は、基礎をあとにした壁にまだ固定されている。通りからは、戸棚のあった場所に残る淡い長方形と、蝶番から外されたドアの濃い輪郭が見えた。ジョセフは無意識に離隔を測った。殺人事件の通報には場違いな習慣だったが、この件は無線ではまだ、作業員一人が行方不明になった交通障害として伝えられていた。

モーガンは安全な角にしゃがみ込んだ。作業シャツの胸には、コーンの向こうに停められたトラックと同じ会社名が入っていた。「20分前まで、この線はつながっていた。緊急仮置きのあと、荷重側が外へずれている。土台があと4分の1インチずれれば、ここも安全な角ではなくなる。今見るか、今退くか。役に立つ選択肢はその二つ」

ジョセフは線を越えずに身をかがめた。井桁積み支保が、古く黒ずんだ木材と淡い色の交換用ブロックからなる四角い柱となって、バンガローの下を埋めていた。表面のいくつかでは、押し潰された繊維が油で黒く染まっていた。挽いたばかりに見えるものもあった。最上段と土台の隙間は、モーガンが退避させた側へ近づくにつれて狭まり、やがて光が消えていた。

マシューが、オレンジ色の公益事業用ベストを着た男から借りたクリップボードを手に通路を進んできた。モーガンに止められた位置で立ち止まる。「パリセードは名簿に8人、現場に立っているのも8人。公益事業班は6人で、現場にも6人。交通整理は3人。独立経路調査員のレオン・ヴァレラは23時47分に署名している。最後の確認は電線保持確認と勾配の通過確認。家がここで止まってから、誰も彼を見ていない。車は西へ2ブロック先だ」

「車を調べたのは?」ジョセフが尋ねた。

「巡回警官だ。鍵が掛かっていた。コートは後部座席。経路書類のケースはない」マシューはクリップボードを裏返した。手のひらには、目撃者の名が青いインクで書かれていた。「井桁積み支保がずれたとき、ヴァレラは歩いて立ち去ったと現場監督は思っていた」

モーガンは親指と人差し指の間でチョークを転がした。「私は、次の電線保持確認へ先回りしたんだと思っていた。最初の井桁積み支保を組んだとき、彼は私の受け持つ家屋の下にはいなかった」

「確認したんだな」

「支保作業帯から全員を出した。そのあとは、彼がそこへ入る用はなかった」

ジョセフは最寄りの柱に沿って懐中電灯を向けた。光は、金槌のへこみ、木口、かすれて途切れたパリセードの在庫用ステンシル印をなぞった。二段目と三段目の間では、淡い色のブロックが数インチ突き出し、荷重に噛まれて、ほかと揃う手前で止まっていた。土台に近い上面を、黒い跡が横切っている。最初、その色は油や路上の汚れと見分けがつかなかった。だが光が濡れた縁まで届いた。汚れなき木材を背景に、赤が光った。

ジョセフは、光が染みと同じ高さを走るまで懐中電灯を下げた。跡の先端はまっすぐで、土台か、その上にある何かに押しつけられた形をしていた。細い平行な筋が、床下の見えない空間へ向かって続いている。滴りではつかない筋だった。血のついた何かが引きずられ、押し潰され、あるいはその両方が起きていた。

「あの木材だ」ジョセフは言った。

モーガンはチョーク合い線からブロックへ注意を移した。何にも触れなかった。「交換用の支保ブロックよ。私のトラックから汚れのない状態で出した」

「何分前だ?」

「11分。たぶん12分。最初のブロックが割れたあと、ルイスが安全な側から差し込んだ。そこで噛んだ」

マシューは車から持ってきたカメラバッグを開き、フラッシュを取り付けた。チョーク線の後ろから撮影し、角度を変え、もう一度撮った。閃光は、バンガローの下面を白い平面と黒い奥まりへ押し潰した。闇が戻ると、血はさらに鮮やかに見えた。

ジョセフは細い筋を指した。「下に負傷者がいるなら、ブロックを入れたあとで上面に血がつくはずだ。この血は、上面を横切るように押しつけられたものだ」

「なら、その転写を生じさせたものは支保台より上にある」モーガンは物として確かなことだけを述べ、肯定も否定もしなかった。土台に沿って荷重側へ目をやる。「それに、人が入れる隙間はない」

「作れ」

モーガンの表情が動かなくなった。「覗ける隙間を作るには、この井桁積み支保から荷重を抜くことになる。バッジを持つ人間が早く答えを欲しがるからといって、あのブロックを抜くつもりはない」

「行方不明者がいて、まだ新しい血もある。維持できる最小限だけ持ち上げろ」

公益事業班の現場監督が、予定のバスが東側のバリケードへ来るまであと37分だと叫んだ。モーガンはジョセフから目を離さず答えた。「なら、配車係へ連絡して。許可時間は午前0時から最初の定期バスまで。今は骨組みにも固有の予定がある」

高所作業車の一台が回転数を落とし、ディーゼルの振動が変わった。頭上で電線を支える鐙金具がきしんだ。ジョセフの脳裏に、大通りが再び交通へ開放され、バンガローが前へ引かれ、淡い色のブロックが叩き出されてトラックへ放り込まれる光景が浮かんだ。昼になれば、それは汚れた木材の一本にすぎなくなる。染みは撮影され、誰かが覚えていれば袋に収められ、染みを読み取れる形にした圧力から永遠に切り離される。彼の権限なら通りを止められる。だが、土台に進む方向を命じることはできなかった。

「通る帯と、近づける距離を言ってくれ」ジョセフは言った。

モーガンは一拍のあいだジョセフを見つめ、それからリガー2人を名指しで呼んだ。一人は彼女のそばのジャッキへ向かった。もう一人はバンガローの裏側を回り、ジョセフからは見えない反対側のジャッキへ行った。モーガンはマシューをコーンの外の位置につかせ、その場所を復唱させた。公益事業班の現場監督も含め、残る作業員全員を短いチョーク線の向こうへ下がらせた。骨組みの周囲から人が消えて初めて、彼女は手袋をはめた。

「家を持ち上げるんじゃない」モーガンは言った。「潰れたブロックを一本抜くあいだだけ、この角の荷重を軽くする。私が手を握ったら、二人とも止まる。下を指したら、私の合図に合わせて下げる。誰も土台より奥へ手を伸ばさない。刑事、あなたは私の右側にいて、鏡を使う。両肩はチョーク線の外に残して」

マシューが車から伸縮式の点検鏡を持って戻り、ジョセフに手渡した。「きれいに見たかったんだろ。これ以上きれいには見られない」

モーガンは、切れた合い線と二人のリガーを同時に見られる位置についた。ジョセフから見えるのは、手のひらを外へ向けて掲げられた彼女の左の手袋と、近い側のリガーが握る鋼製のジャッキハンドルだけだった。モーガンが指を一本上げた。金属が低くうめきながら圧力を受けた。ハンドルが短い弧を描いて動き、止まった。反対側から応答する一動作があり、そのあと静寂が来た。モーガンはチョークを見つめて待った。もう一度、両側で短く動かした。淡い色のブロックから荷重がわずかに抜けたことを、ジョセフは最初、影の変化として捉えた。押し潰されていた上面の繊維が起き上がった。

「保持」モーガンが言った。

リガーたちは動きを止めた。ルイスが安全通路に腹ばいになり、突き出した木材へ鉤を掛け、自分のほうへ引いた。木材は抵抗し、半インチずれ、それから擦れる音とともに抜けた。あとに残った開口部の高さは、指3本分ほどだった。空隙から冷たい路上の空気が流れ出し、湿った漆喰と古い木と、掘り返された土の鉱物臭を運んできた。

二度目の亀裂音が床組を走った。今度は、壁の中のどこかから聞こえた硬い一音で終わった。モーガンの手が閉じた。近い側のリガーはハンドルを離して身を引いた。大通りの反対側から、見えない男が離れたと声を上げた。細いチョークの粉が土台から路面へ降った。

「下げる」モーガンが言った。「合図に合わせて8分の1インチ」

「待て」ジョセフはすでに片膝をついていた。

「私に保てる状態はこれだけ。使って」

ジョセフは新しい隙間へ鏡を差し入れた。小さな楕円が懐中電灯の光を捉え、それから上下逆さまの断片を映した。路上の砂、床根太の下面、灰色の布の一筋。柄を数度回した。4本の指が鏡に現れ、手のひらを下にして土へ押しつけられていた。爪の内側には砂が入り込んでいる。皮膚は、血の巡りが数時間前に絶えたことを示す鈍い色をしていた。

ジョセフは、開口部から肉眼でも像を確かめられるところまで鏡を引き戻した。手は井桁積み支保の正面から2フィート足らず先にあった。手首は、斜めの部材に押さえつけられた袖の下へ消えている。指に手袋はなく、リガーほど厚い仕事だこもなかった。人差し指の脇に黄色い鉛筆が落ちていた。

「土台の下に人がいる」ジョセフは言った。「成人男性。反応なし」

マシューはカメラを構えたが、モーガンが合図するまで待ってから安全通路の端へ近づいた。チョーク線の外から手を撮影する。モーガンは合い線を見つめていた。ずれた線の間へまた一粒、粉が落ちたとき、その顎が一度だけ強張った。

「顔を見たい」ジョセフは言った。

「必要なのは、頭を土台の下へ入れずに顔を見通せる線よ」モーガンはアスファルト上の抜いたブロックを見てから、その後ろの井桁積み支保を見た。「もう一度だけ短く動かして、この開口部の両側に新しい木材を置き、そこへ据え下ろせる。遺体は動かさない。線が動いたら、あなたが見終わる前でも下ろす」

「やれ」

「私が手を握ったら、あなたが最初に出る」

ジョセフは、死体現場を支配するのが誰か教えてやりたかった。その代わり、モーガンが指定した角度へ鏡を移し、彼女の指が上がるのを待った。その譲歩は服従というより正確さに思え、そのため容易に受け入れられた。のちに彼はその違いを思い出し、あまりに容易だったことに不信を抱くことになる。

二つのジャッキが、向かい合って短く動いた。ルイスともう一人のリガーが、モーガンの選んだ位置へ汚れのないブロックを2本滑り込ませ、中央の細い部分は開けておいた。骨組みが上がるにつれ、死んだ男の肩の脇で、暗闇からクリップボードが姿を現した。アルミ製のクリップは斜めに押し曲げられていた。その下では湿った経路調査票がたわみ、一角には血が斜めに擦れた跡がついていた。

マシューは指定された位置で許されるぎりぎりまで身を乗り出し、露出したページへ懐中電灯を向けた。許可票に印刷された名前を二度読み、それから点呼盤と照合した。「本人だ。経路調査員だ」

ジョセフは鏡を回した。視線は、押さえつけられた肩から首の側面を通り、頭へ届いた。片方のこめかみには小さくはっきりした陥没があり、その中央で皮膚が裂けていた。その下の髪では血が乾き、床組の下面まで広がっていた。袖を押さえる支持部材は上腕を横切っており、傷には触れていなかった。また、沈下によって、汚れのないブロックが血を受けるより先に床根太の下面へ血がつくこともありえなかった。

その配置は、単純にはならないまま明瞭になった。男は支保作業帯の中にいた。そこで血を流した。そのあと同じ場所へ新しい井桁支保材が差し込まれ、隠れた面がその上へ押しつけたものを受け取った。殺人者がバンガローを隠し場所に選んだのか、それともすでに進行していた緊急事態を利用しただけなのかは、まだジョセフには判断できなかった。だが死は、その原因として示されている据え下ろしより先に起きていた。

モーガンの拳が閉じた。

ジョセフは鏡を引き抜いた。モーガンは即座に下を指し、下げ幅を読み上げた。ジョセフは片膝をついたまま、男たちが両側から応答するあいだ、両手を離しておいた。新しいブロックに圧力がかかった。視線の通り道を囲む隙間が狭まり、顔が消えたところで止まり、手とクリップボードと片方の肩はまだ見えていた。モーガンが親指で引いた新しいチョーク線は中央でぴたりと合った。その後ろでは、古い線がずれたままだった。

「死んでいる」ジョセフは言った。

「分かってる」マシューはカメラを下ろした。

モーガンは手袋を片方外し、荒れた指でチョークをつまんだ。「骨組みはまだ動いている。あの開口部の周囲に仮の据え下ろし支持を組めるけれど、両側で荷重を受けるまでは誰にも遺体を出させない」

ジョセフは立ち上がり、人の消えた大通りの先を見た。シボレーの赤い非常灯が、バンガローの漆喰を削られた角を横切り、去り、また戻ってきた。西側のバリケードの向こうでは、バス路線の標識が明滅のたびに光を返した。市が与えた回廊の持ち時間は分単位で測られていたが、今やそこを占めるものの下には死者がいた。

ジョセフはマシューから無線機を取った。「ハリウッド殺人課執務室、こちらモラレス。立ち往生した大通りで殺人事件の疑いを確認。成人男性、行方不明の経路調査員と確認。遺体は移送中の構造物の下に閉じ込められている。検視官と鑑識班へ連絡。両方のバリケードに巡回警官を残せ。フリーマン刑事か私の許可なしに、井桁支保材、工具、支持用木材には誰も触れるな」

モーガンは路上の2か所に印をつけ、新しい支保材を持ってくるよう指示した。彼女が一人ずつ名を挙げて初めて、作業班は動いた。ジョセフはさらに、都市公益事業運用部の調整責任者キース・ナップを呼ぶよう要請し、持ち上げられた電線は停電したままにするよう無線係へ伝えた。返答は雑音とディーゼル音に途切れたが、了解の声は届いた。

そのとき、古いチョーク合い線がさらにわずかにずれた。ジョセフはまだ話している最中にそれを見た。白い線の片側が、きれいに、何の劇的な動きもなく、もう片側より下へ沈んだ。モーガンはチョークで最寄りのブロックの側面を打ち、全員に退避を命じた。

殺人現場は、彼の管理下で動いた。